天下分け目の関ヶ原合戦の数年後、浪人・稲葉正成の妻ふくが、夫の仕官を依頼すべく、京都伏見城に徳川家康を訪ねた折のことだった。好色絶倫の家康に迫られるまま、ふくがその美しく成熟した肉体を開いたのは、心のどこかに取引を超えた、何かしら漠然とした将来への企てがあったからか?ともあれふくは、家康の子を身ごもった。時に1604年、長い戦国時代も終わろうとしていた。翌夏、江戸城では徳川大納言秀忠の正室お江与が懐妊。江戸城では広く乳母を募ることとなった。ふくは、この機を捉え、腑甲斐ない夫を捨てて五人の幼な子と女中のつめを連れて江戸へ出奔。二百人を越す女たちを尻目に、乳母役として最後の二人までに残った。大年寄・大姥の局は、出産したばかりで愛らしい男の赤ん坊を抱いていたふくを推すが、民部卿の局は、ふくが逆賊明智光秀の血を引く女ということで激しく反対する…。
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女帝 春日局
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