ヘルプ

レビュー情報

redocatさん

  • レビュアーランキング

    887

  • レビュー投稿数

    479

  • 参考になった割合

    74

並べ替え

  • 前作よりもスケールダウン

    一本目が山王会内部の抗争,二本目が山王会vs花菱会との抗争で、
    この三本目は在日コリアンマフィアと花菱会との抗争劇かと思いきや・・・。
    結局は一本目と同じような構図だし、
    前作まで引っ掻き回していた文世ちゃんもいないので、
    シンプルで解り易くなった分だけこじんまりしちゃった感じ。
    三部作最終作ということで予定調和の落穂拾い的な展開で収束。
    塩見三省が大病明けで前作の迫力が全く無くなってしまったし、
    大杉漣は「北陸代理戦争」のパロディなの?
    つまらなくないけれど、前作ほどのテンションはありませぬ。

    参考になった5

    投票数8

    参考になった5

    投票数8

  • 幼年期の終わり

    原題は「arrival」で到着。
    で、何が到着したかというと巨大な宇宙船と、
    巨大で高度な知性を持つ異星人。
    その異星人とのコンタクトからある事実が判明し、そして・・・。
    アーサー・C・クラーク原作によるSF小説の古典である「幼年期の終わり」と同様の内容で、
    そのクラーク博士がやはり原作の「2001年宇宙の旅」に登場するモノリスが、
    今作の巨大な石碑のような宇宙船と酷似する。
    「2001年宇宙の旅」ではモノリスの出現により人類が進化したように、
    突然現れた異星人により人類は新たな文明の領域に突入して行く。
    「2001年宇宙の旅」が説明らしき説明がなく少し困惑したように、
    今作も観客が突き放されてしまう感があり決して分かりやすい作品とは思わないが、
    ポエジーで叙情性さえも感じさせるイマジネーション豊かな美しいヴィジュアルとサウンドを味わうだけでもよろしいのでは。



    参考になった3

    投票数3

    参考になった3

    投票数3

  • 孤狼の血

    DVD/CDレンタル

    東映実録ヤクザ路線のDNA

    往年の名作「県警対組織暴力」に対するオマージュ的な作品で、
    ヤクザとズブズブなマル暴刑事をメインとする抗争もの。
    初っ端からフルスロットルのハイテンションな描写が続き、
    特に音尾琢真扮するヤクザのポコ〇ンから真珠を取り出すシーンは爆笑!
    金子信雄してる石橋蓮司や右翼のピエール瀧も面白く、
    真木よう子のクラブのママも色っぽくて〇。
    ちなみに主役は役所広司ではなく松坂桃李。
    久々ぶりの充実した東映ヤクザ映画ですわ。

    参考になった3

    投票数3

    参考になった3

    投票数3

  • ミッドサマー

    DVD/CDレンタル

    太陽はもう輝かない

    北欧では夏になると大昔から夏至祭が催されるようで、
    それは原始的太古的な色彩が強い。
    日本の神道における催事みたいなもので、
    それは西洋に根強いキリスト教とは無縁のもの。
    イングマール・ベルイマン監督の「処女の泉」などに描かれているように、
    南から伝搬していったキリスト教が北欧の地へ伝わるのはだいぶ後になってから。
    キリスト教では性のないはずの神が男性の姿を採ることが多く、
    それは西洋における封建的な価値観がキリスト教と同化していて、
    男性原理が強く出た社会を反映させたもの。
    夏至祭のような原始的な祝祭はそういった男性原理が希薄となる傾向で、
    例えば神道も女性神の天照大神を祀る。
    ヒロインのフローレンス・ピューも前半に現実社会の中で酷く傷つくが、
    アンチクライストの祝祭に参加し心が解放され飛翔していく姿は、
    男性原理の現実社会に対するアンチテーゼでもあり、
    それはキリスト教原理主義の支持を受けるトランプ政権に対する批判なのかもしれない。
    「ウイッチ」やリメイク版「サスペリア」と似た趣旨の作品。
    エンドロールにフランキー・ヴァリが歌う、
    ウォーカーブラザーズ盤アレンジによる「太陽はもう輝かない」が流れます。


    参考になった2

    投票数2

    参考になった2

    投票数2

  • 女と男の観覧車

    DVD/CDレンタル

    「ブロードウェイと銃弾」+「ブルージャスミン」

    ストーリーはアレン監督の旧作「ブロードウェイと銃弾」と「ブルージャスミン」をミックスしたような話。
    でその両方よりも出来が悪い。
    最後は収拾付かなくて話グダグダになるし、
    主役が「ブルージャスミン」のケイト・ブランシェットからケイト・ウィンスレットに変わっただけ。
    映像は美しいけれど、見どころはそんなところぐらい。

    参考になった2

    投票数2

    参考になった2

    投票数2

  • 最後の晩餐

    ヒロインのビリディアナが処女の聖母マリアで、
    周囲のオッサンたちに肉体を狙われていて、
    ウエディングドレス姿で悪戯されたりするのが前半戦。
    その後に慈悲の精神から貧困層向けの施設を立ち上げるものの、
    とんでもない展開になって大変な事態に陥るのが後半戦。
    西洋では保守的で封建的なキリスト教の価値観が日々の生活の中までも支配していて、
    特にラテンの国々ではその傾向がとても強い。
    そんな文化や風潮を嘲笑するようなブニュエル魔術で作り上げたアンチキリストのパロディー映画。


    参考になった2

    投票数2

    参考になった2

    投票数2

  • アルジェの戦い

    DVD/CDレンタル

    「仁義なき戦い」のルーツ

    アルジェリア独立戦争の現実をドキュメンタリータッチで構成した力作。
    特に前半に次々と登場するテロのシーンは、
    直前に年月日時刻が表示されてリアルに再現。
    人々でごった返す街角のカフェやバー、それに競馬場の建物も本当に爆破しており、
    エキストラの人達大丈夫?と心配になるほどの迫力。
    本物のニュース映像を見ているよう。
    「仁義なき戦い」シリーズはこの作品の影響を受けていますね。
    切れ味鋭い危ない映画。

    購入・利用済み

    参考になった2

    投票数2

    参考になった2

    投票数2

  • 東海テレビの昼ドラ

    19世紀末に書かれたイタリアの大衆作家ダンヌンツィオ原作による貴族階級のお話なので、
    撮影当時としても時代錯誤的ですしその内容も相当に陳腐なものなので、
    ひと頃流行した東海テレビ制作のドロドロ昼ドラみたいな世界。
    これをもろ貴族階級出身のヴィスコンティ監督が、
    芸術至上主義に基づき格調高く正攻法で再現した作品で、
    美術・衣装・音楽いずれもが最高峰の技量で展開。
    貴族の優雅だけど退屈な時間を、
    その経験者である監督自身が幼少の頃から身についている貴族特有のリズムで描いいています。
    この作品を鑑賞する側が退屈な作品だなと思ってみても、
    それが貴族の時間と思うしかないのでしょうね。
    それはそうとラウラ・アントネッリのエロチシズム(陰毛が見える)が炸裂しており、
    男性器もそのまま見えてしまっています。
    ちょっとばかりHな文芸作品。
    こんな所も東海テレビの昼ドラ風。


    購入・利用済み

    参考になった2

    投票数2

    参考になった2

    投票数2

  • タルコフスキーへのオマージュ

    なによりもアカデミー撮影賞を受賞したその透明感・浮遊感が感じられる映像が素晴らしく、
    あらゆるアイテムが横溢し猥雑でエネルギッシュな前作とは対照的な、
    シンプルで東洋的な禅の世界を思わせる研ぎ澄まされた美意識で統一された今作は、
    イギリスの労働者階級下町出身の監督とカナダの大自然の環境で育った監督とのバックボーンの違いが影響しているのかも。
    随所に旧ソ連邦出身のアンドレイ・タルコフスキー監督作品へのオマージュが散りばめられており、
    象徴的に何度も登場する枯れ立ち木は「サクリファイス」、
    デッカード捜査官が飼ってる犬は「ストーカー」、
    死んだはずのレイチェルが蘇るのは「惑星ソラリス」、
    エンディングの主人公Kに降りかかる雪は「ノスタルジア」。
    監督も違うしそもそも前作は原作とは別物なので、
    リドリー・スコット固有の特異な世界。
    前作の世界観が好きな方にはお薦め出ませんが、
    この作品自体の完成度も高いのでは。

    参考になった2

    投票数4

    参考になった2

    投票数4

  • ドント・ブリーズ

    DVD/CDレンタル

    犬映画

    確かに殺人マシーンのジジイも怖いけれど、
    もっと怖いのがジジイの飼ってる犬。
    登場の仕方がちょっと心臓に悪いよ。
    最凶最悪の犬。

    参考になった2

    投票数3

    参考になった2

    投票数3

  • 哀しみ本線日本海

    モノクロフィルムに焼き付けられた波濤吹きすさぶ荒れた日本海の冬景色は重苦しく、
    ド演歌が聞こえてきそうな情景です。
    そんな冬ざれた鈍い鉛色の風景で展開される凄惨な悲劇。
    今井正監督ならではのピーンと緊張感の張りつめた透徹したリアリズムと、
    三國連太郎と小沢昭一という演技派名優同士による対照的な二人のキャラクター、
    そして何よりも佐久間良子のイノセントな美しさ。
    美しいものを汚さずに大切に扱おうとする小沢昭一と、
    美しいからこそ汚したくなる三國連太郎。
    それが最後の崩壊へと繋がるのでしょう。
    シェイクスピアの「オセロ」みたいな世界。




    購入・利用済み

    参考になった1

    投票数1

    参考になった1

    投票数1

  • 長いお別れ

    DVD/CDレンタル

    ロング・グッドバイ

    いわゆる認知症がメインの難病ものではなく、
    蒼井優扮する独身30代女性が7年間の間に体験する様々な出来事を、
    いつも傍にいる父親との交流を通じて綴っていく明るいコメディタッチのホームドラマ。
    「日日是好日」が黒木華と樹木希林との数十年にわたる交流がお話でしたが、
    この作品もちょっと似た味わいがあり、
    仕事や恋に行き詰まり落ち込むヒロインの傍で、
    脱力感満載の山崎努とのすっ呆けたやりとりは微笑ましく、
    かえって家族の結びつきが強まりアトッホームな時間が流れていきます。
    竹内結子との姉妹関係もまるで親友同士のよう。
    そういえば山崎努自身も娘さんが二人いて、
    夫人がタカラジェンヌだったのでこんな家族なのかも知れませんね。


    参考になった1

    投票数1

    参考になった1

    投票数1

  • 湖の琴

    DVD/CDレンタル

    樹木希林&山岡久乃&宇野千代

    冒頭でヒロインの佐久間良子と並んで登場するのが、
    御年23歳の悠木千帆(樹木希林)。若い!肌プルプル。
    ヒロインの友人で良き相談相手の役柄、
    悲劇の中における一服の清涼剤的な存在。
    それから師匠の愛人役で登場するのが陰険役と言えばこの人の山岡久乃。
    この二人の昭和期を代表する演技派名脇役女優の共演も見どころ。
    全編衣装は和服で、そのヒロインの身に纏う美しい衣装のデザインを担当したのは、
    作家の宇野千代。
    特に最後の白い夕顔の花をあしらった図案は清楚で慎ましく、
    佳人薄命のヒロインに寄り添った秀逸なデザイン。
    この頃の佐久間良子はちょっと広瀬すずに似ている。
    お話自体はよく見ると「痴人の愛」や「マイフェアレディ」と似たようなストーリーなのだが、
    そこは水上勉文学の世界なので儚くて切ない、
    とてもウエットでパセティックな日本情緒が連綿と湧き出ているのだけれど、
    これを繊細かつ上品に洗練された第一級の文芸作品に仕上げる田坂具隆監督の力量に感服。

    参考になった1

    投票数1

    参考になった1

    投票数1

  • 文化大革命とモーツァルトとバルザック

    なんでも監督自身の体験が元になっているとかで、
    文化大革命時に医者の息子だった監督が山奥に連れて行かれて三年ばかり強制労働していた時のお話がメイン。
    それだけだとちょいと重い内容になりそうなのですが、
    監督がその後フランスを拠点に活動している知識人のせいか、
    そのタッチはジャック・リヴェットやエリック・ロメールらに近く、
    淡々とした穏やかなリズムでおとぎ話的なストーリーを平明に描写。
    社会主義体制における旧西側の文化が著しく制限された状況の中で、
    水が砂に浸み込むように高度な文明が一般市民の中へ浸透していく姿が描かれる。
    ちょっと「マイ・フェア・レディ」みたいな話でもあります。

    購入・利用済み

    参考になった1

    投票数1

    参考になった1

    投票数1

  • 迷宮感が薄い

    実在する部屋数が160もある超巨大な幽霊屋敷なのに、
    全体を俯瞰するショットはなく内部も普通の造りで、
    それも同じ場所ばかり何度も登場するので迷宮感がない。
    予算の関係でセットがチャチくなったのではないのかな?
    ヘレン・ミレンのギャラで使い切ったから?
    不気味なムードも薄くホラー映画としての要素が薄め。
    駄作。

    参考になった1

    投票数1

    参考になった1

    投票数1

  • フェデリコ少年時代

    前作の「ローマ」で自身の青年時代を描いたフェリーニ監督、
    本作ではローマへ上京する以前の地方都市で暮らす少年時代がテーマ。
    「ローマ」同様にとてもパワフルな庶民階層をコミカルにノスタルジックに描く。
    春先にポプラの花粉が飛び交うシーズンから始まり、
    春夏秋冬様々な行事に勤しみ行き交う、
    街の人々の暮らしぶりが叙情性豊かに美しく描かれる。
    ニーノ・ロータの甘く切ないメロディも呼応して、
    フェデリコ少年の甘酸っぱい思春期が過ぎていく。
    この続きは「ローマ」で。

    参考になった1

    投票数1

    参考になった1

    投票数1

  • デス・レース2000

    DVD/CDレンタル

    競争と殺人はアメリカの文化

    同時期に製作された「ローラー・ボール」と似たようなディストピアもので、
    やはり同時期に製作された「激走!5000キロ」みたいなお話。
    ロジャー・コーマンなので外連味たっぷりB級ノリノリお馬鹿ハチャメチャ映画ですから、
    野暮は言いっこナシです。
    ラス・メイヤーみたいに無駄に巨乳嬢ばかり並べていて、
    おまけにすぐ脱いでくれるのもご愛敬。
    70年代伝説のキング・オブ・カルトムービー。

    購入・利用済み

    参考になった1

    投票数1

    参考になった1

    投票数1

  • 静謐

    ワンショット一つ一つがもう絵になっていて、
    緻密に計算されたシンメトリカルな構図や、
    風景・内装・衣装・家具・調度品の色調やコントラストが絶妙で、
    淡々としたリズムは夢の中で絵画の世界を漂っているよう。
    ウェス・アンダーソン監督の「グランド・ブダペスト・ホテル」を、
    もっと素朴で無垢に描いたような世界。

    参考になった1

    投票数1

    参考になった1

    投票数1