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ブレードランナー 2049

2018/04/12 - DVD/CDレンタル

シリーズ:ブレードランナー

タルコフスキーへのオマージュ

なによりもアカデミー撮影賞を受賞したその透明感・浮遊感が感じられる映像が素晴らしく、
あらゆるアイテムが横溢し猥雑でエネルギッシュな前作とは対照的な、
シンプルで東洋的な禅の世界を思わせる研ぎ澄まされた美意識で統一された今作は、
イギリスの労働者階級下町出身の監督とカナダの大自然の環境で育った監督とのバックボーンの違いが影響しているのかも。
随所に旧ソ連邦出身のアンドレイ・タルコフスキー監督作品へのオマージュが散りばめられており、
象徴的に何度も登場する枯れ立ち木は「サクリファイス」、
デッカード捜査官が飼ってる犬は「ストーカー」、
死んだはずのレイチェルが蘇るのは「惑星ソラリス」、
エンディングの主人公Kに降りかかる雪は「ノスタルジア」。
監督も違うしそもそも前作は原作とは別物なので、
リドリー・スコット固有の特異な世界。
前作の世界観が好きな方にはお薦め出ませんが、
この作品自体の完成度も高いのでは。

4人中、2人が参考になったと投票しています。

昼顔

2018/02/25 - DVD/CDレンタル

シュールな夢

シュールレアリスムの巨匠ブニュエルの作品なので、
通俗的な人妻の火遊び不倫物のわけがない。
冒頭からして変だし、
何度も唐突に夢のシーンがモンタージュされるので、
これは現実かはたまた夢の出来事なのかと混乱させる、
そんなところもブニュエル魔術なのかも。
ブルジョワジーの虚飾と欺瞞を引っぺがすのは元より、
度々出て来る馬車や牧場には動物的な性的欲求も表されており、
SM趣味のシーンも含めてドヌーヴの香気漂うエロチシズム。
同じコンビの「哀しみのトリスターナ」と同様に、
高貴な美貌を放つ絶頂期のドヌーヴほど、
無上の快楽を感じさせる存在はいないのではないか?
共犯者ですね。

1人中、1人が参考になったと投票しています。

緋牡丹博徒 花札勝負

2018/02/13 - DVD/CDレンタル

シリーズ:緋牡丹博徒

助っ人の健さん

同じ緋牡丹博徒シリーズの「お竜参上」の前日譚で、
こちらは名古屋の土建屋が舞台。
嵐寛寿郎が相変わらずの良い親分で、
小池朝雄も相変わらずの悪い親分で、
その良い親分に草鞋脱いでるのが藤純子、
一方の悪い親分に草鞋脱いでるのが高倉健という構図。
つまりこれは半分高倉健の映画で、
最後の最後に堪忍袋の緒が切れて、
藤純子と一緒に小池朝雄を成敗しに行く健さん、
という「日本侠客伝」「昭和残侠伝」と同様のパターンの作品ですわ。
加藤泰独特のローアングル長回しによる仄暗いトーンが魅力。


1人中、1人が参考になったと投票しています。

シェルタリング・スカイ

2018/01/14 - DVD/CDレンタル

サハラでお茶を

原作がポール・ボウルズの不条理小説の映画化なので、
難解なのはしょうがない。
灼熱の砂の迷宮を彷徨い、
文明の届かない辺境で論理性が喪失し自我が崩れ落ちて行く様を、
麻薬で頭脳が麻痺したような感覚で描いている。
後年の「バベル」に登場するブラッド・ピット&ケイト・ブランシェット夫婦に似ているが、
こちらはもっと徹底していてストーリーに救済は無く、
最期にボウルズ自身が登場してクエスチョンのまま。
ポリスの「シンクロニシティ」での終曲がこれから採用されているのは有名。
ベルトルッチ監督特有の陶酔的なエロチシズムとラビリンスの世界。

1人中、1人が参考になったと投票しています。

めし

2017/12/13 - DVD/CDレンタル

素晴らしいオープンセット

林芙美子が生前に連載していた最後の小説で、
急死した為に未完となった作品の映画化です。
その為に後半は原作の描写にはなく、
映画として収拾付ける為なのでしょうけれど、
少しばかり明るい希望を持って終わらせてあります。
作家自身が社会の裏街道を潜り抜けてきたこともあるのでしょうけれど、
往々にしてその作品は辛口の傾向が強く、
特に男性に対しての視点は相当に手厳しい面があり、
前半に原節子が男のだらしなさや身勝手さと、
女が家庭に縛れらることの理不尽さを嘆くシーンがありますが、
これなどは作者の思考の方向性が端的に表現されているのでしょう。
もしこのままストレートに話が進んでいったなら、
おそらく別の内容になっていたかもしれませんけれど、
原節子・上原謙という演技派ではない美男美女のスターを起用した作品なので、
差し障りのないエンディングで落ち着いたのでしょうね。
それでもこの作品が第一級の内容を持つのは、
なんといってもその素晴らしいセット。
大阪西成区の御屋敷街である天神の森の街並みを、
東宝砧撮影所近くにオープンセットを組み立てて、
内部空間まで緻密に造り上げた当時の東宝美術部のレベルの高さ。








1人中、1人が参考になったと投票しています。

ドント・ブリーズ

2017/11/24 - DVD/CDレンタル

犬映画

確かに殺人マシーンのジジイも怖いけれど、
もっと怖いのがジジイの飼ってる犬。
登場の仕方がちょっと心臓に悪いよ。
最凶最悪の犬。

2人中、1人が参考になったと投票しています。

破戒

2017/10/09 - DVD/CDレンタル

三國連太郎&岸田今日子

市川崑監督が昭和三十年代に旧大映で撮り続けた一連の文芸作品の映画化の中で、
この作品が一番オーソドックスに造られていて、
テーマがテーマだけに奇をてらった作風は封印されており、
独特の市川崑調は鳴りを潜めています。
市川雷蔵との組み合わせは三回目でこれが最後。
最初の「炎上」と設定が少し似ているのでこの作品を選んだのかもしれませんが、
唯美主義的な三島文学に対し自然主義の島崎藤村だと扱いが難しいようで、
いつものモダンかつシャープで軽快なタッチは皆無。
芥川也寸志の音楽もちょっとシェーンベルグやアルバン・ベルグ風で暗めです。
そのせいか出演者に少し捻りがあるようで、
友人役に長門裕之が起用されており、
どうしても重苦しくなるストーリーに快活なリズムを与えています。
また部落解放運動の活動家夫婦に三國連太郎&岸田今日子を起用しており、
実際に部落出身である三國連太郎が重厚でスケールの大きな演技を、
それと対比するように岸田今日子が透徹した美しい様を見事に表現しています。
岸田今日子は当時はまだ文学座に在籍していた頃で、
同じ文学座のトップであった杉村春子と宮口精二も出演。
文学座のお歴々が出演している作品でもあります。
もう一つの見所といっては変ですけれど、
後年の「犬神家の一族」とロケ地が重なっており、
市川雷蔵が古い街並みを歩くシーンを俯瞰で捉えたショットは、
「犬神家の一族」で石坂浩二が佐久の街並みを歩くシーンと同じ。
三國連太郎&岸田今日子も「犬神家の一族」に出ていましたしね。
犬神家は長野県内がロケ地で、
この作品も信州の飯山と小諸が舞台ですから、
二つの映画を見比べてみるのも一興では。


1人中、1人が参考になったと投票しています。

冬の光<HDリマスター版>

2018/04/18 - DVD/CDレンタル

北欧の冬は人の心までも寒い

この作品に登場する人物はすべて人間関係がぶっ壊れており、
妻が自殺して人間不信に陥っている神父、
その神父と肉体関係がある未婚の女教師、
鬱病で自殺願望の男、
子沢山で妊娠中のその妻、
下品で享楽的な教会音楽師、
身体障害があり神の存在に疑問を持つ助手。
「神の沈黙」三部作の二作目ですけれど、
神父が「人生は無意味」とサマセット・モームみたいなこと言って、
淫隠滅滅とした救いのない話が続く。
礼拝堂に差し込む厳しい北欧の冬の光のように、
冷え冷えとした”心もよう”の”氷の世界”。




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怪異談 生きてゐる小平次

2018/04/17 - DVD/CDレンタル

春画のエロスと怪談の幽玄性

原作は大正期に執筆された新歌舞伎の演目だそうで、
今でも度々上演されるとか。
藤間文彦は日本舞踊の藤間流の家元の嫡男で、
台詞が歌舞伎の七五調。
ここに新国劇出身の石橋正次に、
日活ロマンポルノの宮下順子が絡む。出演者はこの3人だけ。
美術に旧大映太秦の西岡善信が担当していて、
江戸期における戯言師の贅沢ではないが文化的で洒脱な町家の暮らしぶりを緻密に再現。
前半ではこの洗練された空間に妖艶な人妻役の宮下順子が蠱惑的な風情を漂わせ、
男たちを翻弄させ狂わせる。
まさに春画のような世界。
後半は怪談話となり、沼や小雨といった水のイメージが舞台効果を添える。
監督自身の代表作である「東海道四谷怪談」のセルフオマージュ的な場面もあり、
儚く美しい幽玄性の世界。

0人中、0人が参考になったと投票しています。

暴力教室

2018/04/15 - DVD/CDレンタル

よく見ると任侠映画

一見すると優作とクールスのメンバーとのアクション映画に思えるが、
実はストーリー自体は旧来のヤクザ映画を踏襲している。
名和宏に安部徹と任侠映画で御馴染の悪役俳優が、
予定調和で事件の黒幕を演じ、
最後は日本刀も登場して殆ど鶴田浩二や高倉健の世界。
お上に御用になって「完」とまんま任侠物。東映ですからね。
優作と名和宏の対決は「ドラゴン怒りの鉄拳」みたい。
安西マリアのビーチクも拝めます。
松田優作26歳、舘ひろし24歳。見所はそこですな。



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ガンマン大連合 HDマスター版

2018/04/13 - DVD/CDレンタル

おバカな題名だけど内容は意外と

セルジオ・コルブッチ監督って共産主義者なので、
「続荒野の用心棒」もそうですけれど一見すると能天気な娯楽作品のように思えますが、
よく見るとわりと左翼的な内容が示唆されていて、
メキシコ革命時における反政府ゲリラを率いる胡散臭さい連中、
それを真に受けて革命運動に飛び込む若者たち、
その若者たちの精神的な支柱となる思想家、
そして混乱に乗じて一儲け企む武器商人たち、
という革命時の様々なタイプの人物像がかなりデフォルメされて描写されています。
まあ当時はベトナム戦争真っ最中で、
日本も含めて学生運動華やかりし頃でしたし、
革命や動乱の実情をドタバタ喜劇調の痛快マカロニ・ウエスタンに仕上げたのが今作。
フランコ・ネロ扮する武器商人が暗躍することを監督が一番伝えたかったことなのかな?

0人中、0人が参考になったと投票しています。

できごと

2018/04/11 - DVD/CDレンタル

反体制的な英国趣味

ジョゼフ・ロージー監督とダーク・ボガードが組んだ三本目の作品でもあるが、
脚本にノーベル文学賞受賞者のハロルド・ピンターが加わった二本目の作品でもある。
前作の「召使」同様に英国の階級社会を皮肉った内容だが、
より一層アイロニーが強まっており、
オックスフォードを舞台にエスタブリッシュメントの優雅で高貴な暮らしぶりを描きながら、
その背後に蠢くドロドロとした愛欲・悋気・嘲笑等を醒めたタッチで浮かび上がらせている。
同じ題材をより徹底させたのはカンヌでパルムドールを受賞した「恋」。
出演する俳優はいずれも立ち振る舞いがエレガントで、
オックスフォードの美しい田園風景もあいまって上品な英国趣味が展開されるが、
監督と脚本家が反体制的な作風で知られるように一筋縄ではいかない。
反体制的な英国趣味といった作品でしょうか。


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ローズマリーの赤ちゃん

2018/04/10 - DVD/CDレンタル

シャロン・テート殺人事件

ロマン・ポランスキー監督の前作はコメディ・ホラー映画の「吸血鬼」で、
出演していたシャロン・テート嬢と結婚しこの作品の撮影時は妊娠中。
主演のミア・ファーローとシャロン・テートはほぼ同年齢で新妻の妊婦役。
悪魔崇拝のカルトな連中に酷い目に合う話は、
シャロン・テートがマンソンファミリーに惨殺されることをあたかも予見していたかのよう。
ホラー映画というよりはサイコスリラーもので、
幽霊が登場したり超常現象が起きるわけではなく、
後年のオカルト映画「エクソシスト」「デアボリカ」「オーメン」等とは別種の作品。
マタニティブルーものと言っても良いかもしれません。
有名な「ダコタハウス」でロケが行われているので、そのあたりも見所の一つ。
怖い映画好きの人には物足りないでしょうけれど、
ポランスキー監督独特の官能的でニューロティックなスリラーサスペンス。




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プロフェッショナル

2018/04/09 - DVD/CDレンタル

リー・マーヴィン主役の特攻ものウエスタン

少数精鋭のスペシャリストチームが、
特殊任務を帯びて敵のアジトに潜入しミッションを遂行するという、
戦争映画の「ナバロンの要塞」や「特攻大作戦」みたいな西部劇。
ということでその「特攻大作戦」にも出ていた、
リー・マーヴィンとロバート・ライアンが共演。
というかこの作品のほうが先ですけれど。
バート・ランカスターは爆薬のプロなので、
「ナバロンの要塞」で言うとデヴィッド・ニーヴンの役ですかね。
拉致されているクラウディア・カルディナーレが胸元パックリの薄着で、
砂漠の中を進むから体中汗ばみ巨乳が服に張り付いてエロエロ。
ゲリラ側の女兵士も負けず劣らずのこれまた凄い巨乳。
この当時はマカロニウエスタン全盛期で、
同年にセルジオ・レオーネ監督による大作の「続・夕陽のガンマン/地獄の決斗」が製作されており、
この作品にも似た雰囲気があって、
ワイドスクリーンを活かした空間の広がりを感じさせるスケールの大きな映像と、
背景に南北戦争やメキシコ革命などの時代的な社会性も織り込まれている。
この2年後にそのセルジオ・レオーネ監督がハリウッドで「ウエスタン」を撮るが、
同じ鉄道がモチーフになっていることと、
クラウディア・カルディナーレも出演していて、
これもちょっと似た雰囲気。
従来の伝統的な西部劇から外れて、
当時流行の戦争映画やマカロニウエスタンの手法が取り込まれた、
娯楽西部劇大作という感じでしょうか。
1971年製作の「デザーター」という似たような作品もあります。








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悪人は一人も登場しない

冒頭に主人公たちが閉鎖された鉄工所から鋼材を盗む時に遭遇する、
失業中の元社員達によるブラスバンドが行進するシーンがあります。
この映画の前年に似た状況設定の「ブラス!」があったので、
オマージュでもありパロディであることの暗示。
その「ブラス!」とほぼ同じようなストーリーで、
こっちはフルチンストリッパーですから終始ノリの良い明るいコメディ。
負け犬組がお互いに傷をペロペロ舐め合う展開はハートフルコメディの常道パターンで、
男たちがイジイジとしょぼくれるのに対し女たちがパワフルに生き生きとするのも、
この手の下町人情コメディの常道パターン。
悪人が一人も登場しないので安心して見られますよ。
アッと言う間に終わるし。


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ザ・コミットメンツ

2018/04/04 - DVD/CDレンタル

ロックというよりはソウル

主人公のマネージャー役が、
「ロックは労働者階級のソウル(魂)だ!」と気勢をあげてバンドのメンバー募集。
でもロックというよりはやってる音楽はブルースやソウル。
トランペットやアルトサックスに女性コーラス三人も入り、
ジェームス・ブラウンのライヴ映像を皆で観たり、
ウィルソン・ピケットのネタも出てくる。
失業中の若者達やキツイ肉体労働に従事する姿も描かれているので、
本当はパンクのほうが合ってない?
まあ音楽をベースにした愉しい青春群像劇なので、
肩肘張らずにアイリッシュウイスキーでも飲みながら気楽にみるのがお薦め。





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嘆きのピエタ

2018/04/03 - DVD/CDレンタル

うなぎとうさぎ

軍鶏と鰻を調理して食べるシーンがあります。
なのでちょっとグロい。
工作機械を使って半身不随にするシーンがあります。
なのでこれもグロい。
救いのない絶望的などす黒い世界観は「アキラ」や「マッドマックス」に近く、
登場人物全員報われない不幸な境遇。
キリストの処刑時に空は漆黒の闇に覆われ、
その際に十字架から降ろされた息子を抱く母マリアの姿がピエタなので、
この作品の状況設定はまさに暗黒星雲。
世襲制が強い上にグローバリズム経済の洗礼を受けて超格差社会化した韓国社会の現状と、
韓国特有の封建的な価値観が色濃く残す風土の中での濃密な母子の結びつきが産み出すギリシャ悲劇的な世界。





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ヘヴン

2018/03/31 - DVD/CDレンタル

アルヴォ・ペルト「アリーナ」

ポーランドの巨匠クシシュトフ・キェシロフスキ監督の遺稿は、
ダンテの「神曲」に基づく「天国篇・煉獄篇・地獄篇」の三部作で、
このうち「天国篇」の映画化が本作。
「神曲」では主人公が「煉獄篇」の最後に山頂でベアトリーチェに出会い、
そのまま「天国篇」の冒頭に変わってベアトリーチェに導かれ飛翔し天上界へ誘われる。
この作品の冒頭と最後のシーンはそれを暗示したものなのでしょう。
キェシロフスキの作品は登場人物が過酷な運命に見舞われ救いのない展開が続く重苦しい黙示録的なストーリーと、
静謐な音楽と幻想的な映像で構成される独特の甘く切ない抒情性が融合した点に特徴があり、
監督は変ってもその作風の傾向は継承されているようで、
この作品でも音楽にエストニアの現代音楽の巨匠であるアルヴォ・ぺルトの作品が全編に流れます。
ピアノとチェロによる同じ旋律が繰り返される美しい究極のミニマルミュージック。
映像も前半はほぼ憲兵の官舎の中で色彩のない暗い世界ですが、
後半は一転してイタリアの田園の中で絵画を思わせる天国的な風景が広がります。
ここではストーリーは状況設定に過ぎず例え整合性は破綻していたとしても、
天国的な境地に達した主人公たちの姿が重要なのでしょうね。








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江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間

2018/03/29 - DVD/CDレンタル

シリーズ:江戸川乱歩

能登半島曽々木の国指定重要文化財上時国家住宅

この映画は前半と後半とで傾向が全く異なり、
前半は僻地の豪農屋敷で繰り広げられる殺人ミステリーだが、
後半は土方巽率いる暗黒舞踏団のシュールな舞台を観劇する様な世界。
どちらも乱歩の世界では当然なく、
特に後半はハチャメチャ。
原作の「パノラマ島奇談」は酒池肉林の人口楽園を造る男の話で、
こんなヒッピー文化の亜流みたいな胡散臭い舞踏団とは別個のものであり、
ユイスマンスの「さかしま」や「彼方」の世界に近い。
もっと予算を掛けて豪華なセットを造るべきで、
沼正三「家畜人ヤプー」的チープなメイクで胡麻化さないで欲しい。
原作には登場しない明智小五郎の起用も違和感ありまくり。
却って見所は前半に登場する豪農屋敷で、
能登半島の曽々木集落にある上時国家住宅でロケが行われている。
平家落人伝説のある国重要文化財にも指定された豪邸で、
外観だけでなく内部や庭園でも撮影されており、
乱歩よりも横溝正史の「八つ墓村」や「悪魔の手毬唄」を彷彿。
高英男先生の起用や小池朝雄の女装には笑える。





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女獄門帖 引き裂かれた尼僧

2018/03/29 - DVD/CDレンタル

フェミニズム&スプラッター

この映画が製作された当時はウーマンリブ運動真っ盛りの頃で、
ラジカルフェミニズムが提唱され出していた。
その一方で「悪魔のいけにえ」や「悪魔の沼」等のスプラッターホラーが登場しており、
全く脈絡のない当時流行の二つのムーブメントが合体したポルノ時代劇がこの作品。
どちらかと言うと「悪魔の沼」の方に近いかな。
ワニじゃなくて蛇だけど。



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