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爆心長崎の空

お気に入り登録数
1
収録時間
98分
出演者
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スタッフ
【原作】
青来有一
【監督】
日向寺太郎
【脚本】
原田裕文
【音楽】
小曽根真
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ジャンル
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大学3年生の門田清水は、ある朝つまらないことで母親と喧嘩をした。その夜帰ってみると母親は心臓発作で死んでいた。夕方電話を受けたのに、彼女は出なかった。恋人とホテルにいたからだ。彼には母の死は伝えていない。そんな彼から卒業したら東京に行こうと誘われる。父親の跡を継いで田舎の町医者になるつもりだったが循環器の専門医になる。 清水は混乱する。彼のせいじゃない。でも責めそうになる。そんな自分も嫌い。もうふたりは元には戻れない。母親が残してくれたカレーライスを食べるときも、消さずにいる留守電のメッセージを何度も聞いているときも、彼女は自分を責め続ける。「あの時電話に出ていればお母さんは死ななかったのかもしれない」そんな彼女を父親は激励する。 住宅地で原爆で亡くなった人たちの遺骨が見つかった。誰も死ぬなんて思っていなかった。「さようならまた今度。」そんなことを言う間もなしに一瞬ですべてが断ち切られた。残された人はいろいろなものを背負うことになる。「どうして自分が生き残ったのだろう」そうやってこの町の人たちは生きてきた。お母さんはお前のことを愛していた。それだけ覚えていたらいい。 高森砂織は娘の沙耶香を失ってから一年が経とうとしていたが、悲しみからいまだに立ち直れずにいた。ベランダでタカラガイを拾う。親子3人で遊んだ海で沙耶香が集めていたものだ。しかし夫をはじめ他人の目にはそんなものは見えていなかった。砂織の実家は300年続くキリシタンの家で両親とも被爆者。新聞記者をしている砂織の夫は被爆した当時の話を聞かせてくださいと依頼しているが、かたくなに拒否している。当時のことは思い出したくないのだ。砂織は新しい子を身ごもるが生む自信を持てずにいた。また大切な人を失ったら本当におかしくなる。砂織もまた自分を責めつづけていたのだ。沙耶香が亡くなったのは自分が被爆二世だからだ、と。 嫌なことがあるといつもやってくる高台の公園。その日も清水の幼なじみの廣瀬勇一がいた。勇一は高校を中退し、現在はモーターサイクル店で働いている。清水の話を最後まで聞いてやる勇一。「ちょっとのぼれば違う景色がみえる。それまで見えていたものが見えなくなる。そんなこの町が好きだった」清水は勇一の胸にすがって泣く。勇一は清水を抱きしめることができなかった。その手は油で汚れていたのだ。 砂織の妹で奔放な美穂子が東京からふらりと帰ってきた。坂道なのに自転車を飛ばしすぎて転倒してしまう。自転車の修理で訪れたのは勇一の店。「あんた長崎の人じゃないでしょ」坂の多い街では乗る人が少ない。膝から血を出しているのに気がつき救急箱を差し出すと、美穂子はスカートをまくりあげ太ももをあらわにした。どぎまぎしながら勇一は美穂子の傷の手当てをする。後日自転車を届けたあと、二人乗りで坂道を下って勇一が住んでいる小屋を訪れる。とてつもなく暑い部屋なのに勇一は長袖を着ている。「タトゥーでもいれてるんでしょ。みせなさいよ」美穂子が袖をまくると勇一の腕には煙草を押し当てられた痕が無数にあった。「誰からも愛されていない。必要ともされていない」そんな勇一の傷跡に、美穂子はやさしく唇を当てるのだった。 車道に落ちていたタカラガイを拾おうとして車にひかれそうになった砂織を清水が助ける。「あなたには見える?」清水はうなずいた。「あなたも大切な人を失ったのね」娘を失った母親と、母親を失った娘が出会い、心を通わせるのだった・・・・・・。

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