小野寺実々花は、大手事務所に所属するアイドルグループ「テトラ」のセンターを務める高校2年生。グループの人気も順調に上がり始め、メジャーになる日も近いのではと噂されているが、アイドルとしての毎日に漠然とした違和感と不安を抱えていた。そんなある日、ファンの１人であるケイタから思いも寄らぬ言葉を投げかけられてしまう。

吉野ケイタは、夢や目標もなくいつも周りに合わせて生きている冴えない大学生。/ある日知人から誘われたアイドルのライブで「テトラ」に出会う。メンバーである実々花にガチ恋してしまったケイタはどういうわけか彼女に「死なないでね」と告げてしまう。その一言が原因でファンとアイドルの垣根を超え、実々花はケイタのバイト先である熱帯魚ショップへ向かってしまい…。

ケイタに心を見透かされた実々花はケイタに自分と近いものを感じる。一方、ケイタは思わぬ奇跡に浮き足立つ。実々花は自身の行動に後ろめたさを抱きつつアイドルとしての日常に戻っていた。しかし、出演していたラジオ番組で思わず熱帯魚を飼っていると発言。つじつまを合わせるため実々花はケイタから魚を紹介してもらうが、それはなんとテトラという名前の魚であった。

ケイタは実々花と秘密を共有したことからさらに浮き足立っていた。一方、有名作曲家・六車からアイドルメッキについて指摘された実々花。ドラマ出演が決まる中、メンバーとの関係はぎくしゃくし、六車からもガッカリしたと告げられてしまう。悩んだ実々花はケイタへDMを送る。ケイタのおかげでMV撮影を乗り越えた実々花。２人の距離はさらに縮まるのであった。

リーダーであるサヤの裏垢と彼氏疑惑が持ち上がる。そんな中、実々花は高校の担任からこのままでは留年だと告げられる。期末試験に向け実々花から助けを求められたケイタは動画を作り、それをサポートする。アイドル活動に加えドラマの準備もこなしながら必死に勉強をした実々花は無事試験を乗り切る。そしてお礼にとケイタへバレンタインデーのチョコを渡すためバイト先を訪れるのだった。

ダメ元で実々花をデートへ誘ったケイタ。実々花は了承し、２人は水族館へ向かう。ケイタはバイト先の店長にアドバイスをもらい、実々花も初めてのことに緊張気味。人目を気にしながらの２人は終始離れたままだったが、ふいなアクシデントで小指が触れあう。そして、帰り道、実々花はケイタにお揃いのキーホルダーをプレゼントする。惹かれ合う２人。けれど後日実々花はサヤに「繋がってるでしょ？」と告げられるのであった。

サヤにケイタとの繋がりがバレた実々花は、もう会えないことをケイタに告げアイドル活動に打ち込む。一方、落ち込むケイタは彼女ができたというネギとの話からちゃんと告白する決意をしチェキ会へと向かう。しかし、実々花からは一ファンとして対応されてしまうのだった。

ドラマの企画でレンとデートする実々花だが、レンにアイドルとしてのプロ意識が足りないと指摘されてしまう。一方、ケイタはネギから次のファン感謝祭を区切りにテトラのファンを卒業すると告げられる。落ち込むケイタのもとを心配して訪れた咲良は、試しに自分と付き合ってみる？と告げるのだった。

ファン感に参加しないとネギに告げたケイタだが、咲良から行ってみたいと言われ結局参加することに。そこで行われる人気投票で毎年一位の実々花だが、三位へと順位を落としてしまう。しかし、運営は実々花を次のシングルでもセンターに起用し、テトラはぎくしゃく。逃げたくなった実々花は再びケイタへと連絡してしまうのだった。

実々花とケイタのやりとりを目撃した咲良は、ケイタに連絡を取ることを止めるように言うが、ケイタは反発し決別する。一方、わだかまりが解けつつあった実々花たち。しかし、メンバーをカラオケに呼び出した萌が、実々花のファンとの繋がりを問い詰め、テトラは崩壊。数日考えた末、実々花はテトラを辞める決心を告げる。そして、事務所の発表によりケイタもそれを遅れて知るのだった。

実々花の卒業が決まり、卒業ライブに向けて進む中、実々花はメンバーたちや今まで話すことを避けていた母と正面から向き合い話す。一方、ケイタは実々花とケイタの繋がりをリークしたのは自分だと咲良から告げられる。咲良の告白を断ったケイタは実々/花に別れを告げながら、アイドルを続けてほしいと話すのだった。

卒業ライブ当日。これまでの活動を振り返りながらパフォーマンスを行う実々花たち。/皮肉にもそこには今までで一番正直にテトラに向き合えたメンバーたちの姿があった。そして実々花はファンに向けてアイドルを卒業することを改めて告げる。そこには実々花がケイタにだけ本音で話せたアイドルへの想いがあるのだった。